広島県アダカラム
インタビュー記事シリーズVol. 67
長期QOLを見据えたGMAによるUC治療戦略
土谷総合病院 消化器内科 医長 田中 友隆 先生
2000年以降のIBD治療は、従来の炎症抑制から免疫抑制を中心とする治療戦略が主流となりました。特に分子標的薬の登場以降、強力な免疫抑制によって、難治例や重症例における治療成績が向上しました。その一方で、長期におよぶIBD治療においては、選択肢が多様化した中でも安全性の面から5-ASA製剤単独による寛解維持が理想とされ、同じく安全性から栄養療法やGMAといった非薬物療法は、現在でも必要な治療として期待されています。そこで今回は、短期的な治療成績に加え、長期的な視点からUC患者さんのQOL向上を図るために、癌や循環器疾患など併存症への影響や、小児における成長障害等を考慮したUC治療について解説いただきました。